南部赤松 岩手県

NANBU Red Pine
南部赤松

産地;岩手県久慈地方(県木)

岩手県の県木。葉が細くて柔らかく、芽が赤褐色なのが特徴で樹高は40mにもなります。
均一の木目と強度が高く、ヤニが少ないので建築材料などに適している銘木のひとつです。
見た目の美しさから熊本城や神社仏閣の材料にも使われました。
赤松は全国で松くい虫など害虫にやられることが多く、立ち枯れしてしまうことが多いですが、南部赤松はそういった被害が出ていないことで、安定した建築材として人気です。
岩手県の県内立木面積の三分の一が南部赤松というまさに県を代表する銘木です。

木の力;気高さ、気品

NANBU Red Pine

Place of Origin: Kuji area, Iwate Prefecture

This is the prefectural tree of Iwate. Its distinguishing features are its slender, soft leaves and reddish-brown buds, and it can grow up to 40 meters tall. With its uniform grain, high strength, and low resin content, it is considered a prized timber suitable for construction materials. Thanks to its beauty, it has also been used in structures such as Kumamoto Castle as well as shrines and temples.

While red pine in many parts of Japan often suffers from pine wilt disease and insect damage that causes them to wither and die, the Nanbu Red Pine has remained unaffected. For this reason, it has earned a reputation as a stable and reliable building material. About one-third of Iwate’s forested area is covered with Nanbu Red Pine, making it truly one of the prefecture’s signature timbers.

Symbolism: Nobility, elegance

曙杉

   
 




Dawn redwood

曙杉
産地:日本
英名では dawn redwood とよばれ「dawn」は曙、始まり、兆しなどの意味、「redwood」はセコイアのことを指し、これを元に和名で曙杉といわれます。セコイアにその姿が似ていることから、メタ(変形した)セコイアという呼び名ができました。セコイアと似ていますが、メタセコイアが落葉樹、セコイアが常緑樹といった大きな違いがあります。メタセコイアは、最初に日本で化石として発見され、その後、昭和23年に中国で生きた個体が発見されたことから「生きた化石」といわれています。 化石の発見でわかるように、かつて日本にもメタセコイアが自生していました。しかし、自然に起こった寒冷化などの気候変化によって日本から絶滅したといわれています。学校の校庭などにシンボルとして植えられることもあった、戦後日本の復興の希望の象徴ともされた木です。

木の力
吉兆、物事の始まりをサポートする

 

マレーシアンブラックウッド

マレーシアンブラックウッド
   
 




Malaysian Blackwood

マレーシアンブラックウッド
産地:マレーシア
その名の通りマレーシア原産の黒檀の仲間です。ギターの材料として有名な材で、優れたトーンウッドといわれています。この木材で作られたギターは強度と密度が高く、クリアで伸びやかなサスティーンが特徴です。属名の「Diospyros(ディオスピロス)」は「神(dios)」+「穀物(pyros)」で「神の食べ物」を意味しています。黒檀と呼ばれている木材の仲間は果物の柿のできる樹木と同類のものでその実は神の食べ物として崇められてきました。現在は産出量も少なく小径木が多く、伐採輸出禁止でほとんど目にしない材になりました。

木の力
厄除け、価値観の共有、緩やかな時間を過ごす

 

北山杉™

 






 
KITAYAMA Cedar
キタヤマスギ
産地:京都府
京都市北西部で約600年前の室町時代ごろから栽培される銘木。 製品は「北山丸太(きたやままるた)」と呼ばれ、磨き上げられた丸太の木のはだの美しさは独特の味わいがあります。節がなく真っ直ぐに伸びた丸太が特徴です。京都府の木として、 昭和41年に制定されました。鹿苑寺(金閣寺)等の有名建築物にも使用され、川端康成「古都」中でも語られています。(北山杉の名称は京都北山丸太連合会の商標登録名称です)

木の力
永遠の若さ・勇敢・向上心

 

小葉紫檀

shouyoushitan
 
 









Red Sanders
ショウヨウシタン
産地:スリランカ
マメ科の常緑高木広葉樹。色は赤紫褐色から紫色を帯びた暗褐色。黒紫色の木目。紅木とも呼ばれています。材質は緻密で堅く、重く、湿度に強く、反りにくく、気候の影響を受けにくい木質です。成育はとても遅く、成育した木でも直径20cmの太さ程度で、植樹から切り出されるまで、およそ800年の歳月がかかります。大変希少なため、ワシントン条約の制限があり、各国政府も今は伐採を禁止しています。成育した木には、節が多いため、整材すると、使える部分は更に細くなってしまいます。中国では古来から王家専用の家具材料として、珍重されていたので「帝王之木」と呼ばれていました。

木の力
気と血液の流れを良くする、厄除け、災難排除、運気上昇

 

黒柿

kurogaki
 







Japanese Black Persimmon

クロガキ
産地:日本 主に東北地方
黒柿硯箱など「徳川家康が愛した木」としても知られる黒柿。黒柿の紋様については、遺伝的要因、土壌、微生物やタンニンの影響などではないかと推測されていました。しかし、2017年に黒柿について、「化学的、鉱物学的および微生物学的特徴と黒柿における生体鉱物の結晶形成」についての論文が発表されました。その論文によると、黒柿の黒い部分には有機物や微生物が多く存在し、生育していた土壌にも有機物や微生物の存在が認められました。黒柿の根の白色部分で、球菌などの微生物がCa,P,S,Cl,などを取り込み、生体アパタイトを形成。成長するにしたがって、更に元素を取り込みながら黒色化。そして年月を経るにしたがって、幹の辺材部に黒色の縞模様(孔雀杢)を作りながら珪化木(植物の化石)を形成することが証明されました。1万本に1本という確率でしか見つからないともいわれることも「神秘の銘木」です。

木の力
圧個性の追求、気品、自己の向上

 

吉野桜

 









Yoshino Sakura

ヨシノサクラ
産地:日本(奈良県) 
吉野山の桜は修験道の祖、役行者が吉野の桜で金峯山寺の蔵王権現の像を刻んだとの伝承が残っている、約1300年も前から「ご神木」として崇拝され、手厚く保護されてきました。 春には下千本から奥千本にかけて約三万本という世界に類を見ない規模の桜が咲き誇り、その光景は、”一目に千本見える豪華さ”という意味で「一目千本」「千本桜」等と形容され、西行法師、松尾芭蕉の歌にもその美しさは詠まれています。 また、豊臣秀吉が1594(文禄3 )年、徳川家康、前田利家、伊達政宗ら錚々たる武将をはじめ、茶人、連歌師たちを伴い、総勢5千人でお花見に訪れた、という逸話が残っています。

木の力
圧倒的幸福感をもたらす、愛情、浄化、厄除け

 


吉野槇










Yoshino Podocarp 

ヨシノマキ
産地:日本(奈良県) 
奈良の吉野山に生る吉野槇。広く高野槇として一括りにされていますが、金峯山寺を中心とした吉野の地で歴史を刻んだものを分けて呼んでいます。花として日常使用されて枝や芯を取り去って使うことが多く、大きく成長させることがすくないと言われています。また、おおきな木は、昔から家具や建築用材にも加工され、マキ風呂などが重宝されてきました。吉野山如意輪寺の近くにある県指定文化財などは、もともと天然林ではなく、使うためにその昔植えられた人工林であると同時に、地域の人々によって枝などが切られた生活の跡が残されています。

木の力
視野を広げてくれる、上昇志向、大地の力、浄化


吉野樟










Yoshino Camphor Tree

ヨシノクス
産地:日本(奈良県) 
樟は葉からは樟脳が採取され、材のままでも芳香が強く、リラックス効果があります。主に南の暖地、特に海岸に多く分布します。また漢字の「楠」は南国から渡来した木を意味しています。日本書紀では、仏教公伝の翌年(553年)に河内国(大阪府)の茅渟海(ちぬのうみ)で見つかった光を放つ樟で仏像を作り、「吉野寺に光を放つ樟の像」として安置されていると記されています。この吉野寺とは、聖徳太子が建立したと伝わる比曽寺(比蘇寺)のこととされ、その流れを引き継ぐのが現在の世尊寺です。本尊の阿弥陀如来坐像は、光り輝く樟の伝承から、別名「放光樟像(ほうこうしょうぞう)」とも呼ばれます。こうして吉野の樟は古来からの関わりの中で大切に育てられています。

木の力
活力を与えてくれる、忍耐力、浄化、厄除け


吉野杉










Yoshino Cedar

ヨシノスギ
産地:日本(奈良県) 
国産材のブランドのひとつ。主に奈良県中南部の吉野林業地帯が産地の杉で、日本三大美林の1つ。代々間伐を続けて育てえてきた「250年の森」は、森林セラピーのスポットとして人気があります。吉野杉の植林の歴史は古く、およそ500年前、室町時代に始まったとされています。吉野杉は「吉野式」「吉野林業」と呼ばれる独特のスタイルで育てられ、100年や200年以上前に植えた木も多くあるのが特徴です。豊臣秀吉が大阪城や伏見城をはじめとした城郭建築や神社などの用材としたともいわれています。

木の力
成長を助けてくれる、素直さ、浄化、厄除け